2012年度卒業生 学習成果公表「災害通訳シンポジウム」報告【英語スペシャリスト養成プログラム】

2012年度卒業生 学習成果公表

「災害通訳シンポジウム」報告

2013年1月26日13:30より、「宝第一伏見中央店会議室」(名古屋市中区栄2丁目)で、英語英米文化学科英語スペシャリスト養成プログラム4年生の学習成果公表の一環としての「災害通訳シンポジウム」が行なわれました。昨年度は医療通訳をテーマに同時通訳付きの講演と学生によるプレゼンを行いましたが、今年のテーマは災害通訳でした。日本は大地震がいつ起きてもおかしくない状況にあり、災害に対する人々の関心も高まっていますが、日本に暮らす外国人が災害時にどのような問題に直面し、日本社会としてそれにどう対処していくか、現在の課題の一つです。特に言葉やコミュニケーションの壁は、人の命が関わるような緊急事態において非常に重要な問題です。

招待講演としては、東京外国語大学多言語・多文化教育研究センター特任講師として、大学で通訳教育に携わっておられる内藤稔先生にお越しいただきました。内藤先生は、日本のコミュニティ通訳研究の第一人者で、暮らしの中の外国人のコミュニケーションの問題に大変お詳しく、今回は「東日本大震災時における多言語情報支援の取り組み」というテーマでお話しいただきました。東日本大震災時に通訳翻訳を中心にどのような支援活動が行われたか、そして、災害時の言語支援にとって何が重要なのかなどについての、非常に包括的でわかりやすく、また示唆に富む内容でした。

20130429_1内藤先生の講演

内藤先生の講演

学生たちの発表は、災害後に言葉や文化の異なる外国人たちが直面する問題や正しい通訳のあり方にについて理解してもらうための寸劇と、パワーポイントを用いてのプレゼンでした。寸劇では、訓練を受けていない通訳者が、いい加減な情報提供をするとどうなるかとか、異なる文化背景の外国人が避難所などでどのような問題に直面するかなど、実際の現場で起こりうるシチュエーションを、とても面白く演じてくれました。プレゼンは、3年次、4年次の2年間にわたって学んできた内容をうまくまとめ、災害通訳とは何かを、わかりやすく説明してくれました。

20130429_2仮設住宅の説明の場面

仮設住宅の説明の場面

20130429_3避難所で問題にぶつかる外国人家族

避難所で問題にぶつかる外国人家族

また、この学習成果発表会において「成果発表」の部分を最も象徴的に表していたのが、会場での通訳でした。6名の学生が、パナガイドシステムという簡易同時通訳機器を使用し、講演とプレゼンのすべてを同時通訳しました。何日も前から、講演者や学生プレゼン担当者の協力を得、当日話される内容についての情報収集を行い、専門用語などの対訳集作成を含む事前準備をしました。大変な作業でしたが、その努力のおかげで何とか最後まできちんと通訳することができました。

20130429_4通訳風景

通訳風景

また、チラシ作成などの広報活動、会場や機器の準備、当日のビデオ撮影など、縁の下の力持ちとして参加した学生、当日の司会進行役の学生など、ゼミ生全員の努力のおかげでこのイベントが盛り上がりました。

そして、会場には英語スペシャリスト養成プログラムの3年生、翻訳入門を履修している2年生、そして学生たちのご家族も参加して下さいました。そのおかげで、会場も満員で盛り上がり、4年ゼミ生の卒業を飾るイベントとして、たいへん心に残るものができました。ありがとうございました!

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英語スペシャリスト養成プログラム担当
水野真木子

(被写体には掲載の承諾を得ております。)